親族間不動産売買は、家族や親族同士で不動産を売買する行為を指します。このような取引は、信頼関係があるため、一般的にスムーズに進むことが多いです。しかし、親族間とはいえ、必要な書類や法律、税務に関する知識は求められます。
親族間で不動産売買を行う際には、さまざまな必要書類が存在します。これらの書類は、スムーズに取引を進めるために欠かせないものです。そのため、事前に準備しておくことが重要です。
まず基本的な書類として、売買契約書や登記簿謄本(登記事項証明書)が必要になります。これらは売買の条件や物件の状況を明確にするための重要な書類です。また、親族間の取引であっても、適正な評価額に基づいた価格設定が求められます。
さらに、相続税や贈与税についても理解しておく必要があります。これに対する書類も準備し、税務署に相談することをお勧めします。親族間の不動産売買は、信頼関係のもとで進められるものですが、書類の準備は欠かせません。
親族間の不動産売買は、家族や親族同士で行われる取引であり、信頼関係があっても必要な書類や税務知識が求められます。主な必要書類には売買契約書や登記簿謄本、印鑑証明書、固定資産税評価証明書などがあります。つつがなく売買を進めるためにはその都度書類を用意するよりも事前に把握し用意するようにした方がいいでしょう。
必要な書類一覧
親族間売買で必要な書類は、通常の不動産売買と基本的に同じで、売主と買主がそれぞれ準備する書類、および取引内容に応じて追加で用意する書類があります。
以下に、主な書類をリストアップいたします。
まず、売買契約書が必要です。この書類には、物件の詳細や売買価格、引き渡し時期などが記載されており、双方の合意を示す重要な書類です。
次に、登記簿謄本(登記事項証明書)があります。これは物件の所有者や権利関係を確認するために必要です。この書類をもとに、正確な情報に基づいた取引を行うことができます。
また、本人確認書類も必要です。売主と買主の本人確認を行うため、運転免許証やパスポートなどのコピーを用意しておくと良いでしょう。
さらに、相続税や贈与税についての書類も忘れずに準備してください。特に、親族間の取引では税金に関する理解が重要です。これらの書類をしっかりと揃えておくことで、スムーズな取引が実現できるでしょう。
◎ 売主が用意する書類
印鑑証明書(発効後3か月以内のものが必要)
印鑑証明書は、不動産売買において非常に重要な書類です。この証明書は、印鑑登録を行った本人が実際にその印鑑を使用していることを証明するもので、法的にも効力があります。
親族間の不動産売買であっても、印鑑証明書は必要不可欠です。売主と買主それぞれが印鑑証明書を提出することで、相手側が正しい本人であることが確認できます。この手続きは、取引を円滑に進めるための重要なステップとなります。
印鑑証明書は市区町村役場で取得でき、通常は申請から受け取りまでに時間がかかりません。必要な書類や手数料については、事前に確認しておくことをお勧めします。また、発行日からの有効期限もあり、適切なタイミングで取得することが重要です。これにより、安心して不動産売買を進めることができます。
実印(売買契約書や登記申請書など、重要書類に捺印)
実印は、親族間で不動産売買を行う際に欠かせない重要な書類の一部です。この印鑑は、法的な効力を持つため、必ず必要となります。契約書や各種書類に押印することで、内容が正式なものであることを示す役割を果たします。
実印を使用する際には、事前に印鑑証明書を取得しておくことが重要です。印鑑証明書は、その印鑑が実際に本人のものであることを証明する書類です。この書類がなければ、取引が成立しない場合もありますので、注意が必要です。
また、親族間の取引であっても、口約束だけではなく、しっかりとした文書を作成し、実印を押すことが大切です。これは、トラブルを回避し、双方にとっての安全性を高めるために必要な手続きです。信頼関係を大切にしつつ、書類作成も怠らないようにしましょう。
権利証(登記識別情報通知)
権利証は、不動産の所有権を証明する重要な書類です。正式には「登記識別情報通知」と呼ばれ、不動産の権利関係を明確に示す役割を果たします。権利証があることで、買主は売主が本当にその不動産の所有者であることを確認でき、安心して取引を進めることができます。
権利証は、登記を行った際に発行されますが、登録制度が変わった現在では、旧来の「権利証」に代わって「登記識別情報通知」が発行されることが一般的です。権利証を紛失した場合や内容に不明点がある場合には、登記所に問い合わせることで再発行や確認を行うことが可能です。
なお、万一紛失している場合は、司法書士に本人確認情報を作成してもらう必要があります。
親族間の不動産売買でも、権利証は必ず準備しておく必要があります。書類に不備があると、後々のトラブルに繋がる可能性があるため、事前にしっかりと整理しておくことが重要です。
固定資産税評価証明書(最新年度のものが必要)
固定資産税評価証明書は、不動産の現在の評価額を示す重要な書類です。この書類は、市区町村が実施する固定資産税の評価に基づいて発行されます。親族間で不動産を売買する際には、この評価額が適正な売買価格の参考になるため、必ず入手しておくことが推奨されます。
また、固定資産税評価証明書は、売主が所有する不動産の資産価値を示すだけでなく、買主にとっても物件の市場価値を理解する手助けとなります。
この証明書は、通常は市役所や区役所で請求することができ、手数料が発生する場合もあります。親族間の取引であっても、適正価格を設定するためには欠かせない書類ですので、事前に準備しておくことが大切です。
なお、毎年所有者に届く固定資産税の納税通知書でも売買時には代用できます。
身分証明書
運転免許証やマイナンバーカードなど、顔写真付きのものが必要です。
住民票
登記簿上の住所と現住所が異なる場合に必要となります。
確定測量図・境界確認書
土地の売買の場合に、境界を明確にするために用意します。
◎ 買主が用意する書類
身分証明書(本人確認書類)
運転免許証、マイナンバーカードなどで買主である旨の身分を証明しましょう。
住民票 & 印鑑登録証明書
契約時や引き渡し時に必要になります。
印鑑(できれば実印)
売買契約書への押印に必要になります。実印でなくても認印で良い場合もありますが、できれば実印で押印した方がいいと思います。
◎ 取引内容に応じて用意する書類
売買契約書は親族間の売買、取引であっても、トラブルは回避や防止のため必ず作成しましょう。また住宅ローンを利用する場合は売買契約書とともに重要事項説明書も必要になります。2つの書類とも住宅ローンを申し込む金融機関は必ず宅地建物取引業者と宅地建物取引士との有資格者が作成したものでなければ受け付けてくれませんので注意しましょう。また住宅ローン借入の場合の各種書類は金融機関によって追加書類が必要な場合もあります。金融機関から追加で言われたものは用意しましょう。
確定申告関連書類は売主に譲渡所得が発生する場合、確定申告が必要です。譲渡所得の内訳書( 土地・建物用)も作成する必要が出てきます。また売主様が売却する物件をご購入したときに作成した売買契約書のコピー: も必要です。もしなければ無いなりの対処法が用意されていますので税務署に相談しましょう。
さらに購入時および売却時にかかった経費の領収書も用意しておきましょう。譲渡所得の3,000万円控除を利用する場合などで、住民票上の住所が異なる場合に「戸籍の附票の写し」が必要になる場合があります。
親族間不動産売買の手続きの流れ
親族間で不動産売買を行う際の手続きの流れは、一見複雑に思えますが、実際には段階を追って進めることでスムーズに進行します。まず初めに、売買の条件を双方で確認し、合意に至ります。双方が納得のいく価格設定が非常に重要です。
次に、売買契約書の作成に移ります。この契約書には、取引の条件や物件の詳細情報が記載されますので、不備がないように注意が必要です。契約書が整ったら、実際の取引が始まります。
その後、登記手続きに入ります。法務局に必要書類を提出し、名義変更を行うことで新しい所有者への移転が完了します。この段階で、登記簿謄本の取得もお勧めします。最後に、税務に関する手続きを忘れずに行いましょう。これによって、全ての手続きが完了します。
親族間不動産売買の費用
親族間で不動産売買を行う際には、様々な費用が発生します。最初に考慮すべきは、売買契約を締結する際の手数料です。親族間の取引であっても、正式な契約書を作成することが重要ですので、司法書士や弁護士に依頼する場合、費用が発生します。
次に、仲介手数料が挙げられます。親族間であれば、通常は仲介業者を介さないことが多いですが、万が一仲介を依頼する場合は、相場に応じた手数料が必要です。
また、登記に関わる費用も必要です。登記手続きには登録免許税がかかりますので、予算に組み込んでおくと良いでしょう。これらの費用を考慮し、取引全体のコストを見積もることが重要です。
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まとめ
親族間での不動産売買は、信頼関係を基に行われることが多いため、協議がスムーズに進むことが一般的です。しかし、必要書類の準備を怠ると、後々のトラブルの原因になることがあります。
必要書類をしっかりと整えることで、取引を円滑に進めることができます。特に売買契約書や登記簿謄本は基本中の基本ですので、必ず準備するようにしましょう。また、相続や贈与に関連する書類も忘れずに確認しておくことが肝要です。
不動産売買を検討する際は、親族間であっても法的な手続きが伴います。ですから、必要書類をきちんと把握し、適正な流れで進めることが成功の鍵となります。この際の注意点をしっかり押さえ、安心して取引を進めてください。
この記事の執筆者、監修者
この記事の執筆者
井上朝陽 宅地建物取引士、住宅ローン設計士、親族間売買上級アドバイザー
専修大学卒業後コーラル株式会社へ。不動産売買業務従事10年以上の間、総計売買数700件以上を担当し成約する。コーラル大阪店開設にあたり店長として赴任、大阪圏の売買経験も積む。現在は本店に戻りコーラル勤務当初から大学で学んできたマーケテイングの知識を生かし、コーラルのWEBマーケティング統括責任者も務める。
住宅ローン設計士として不動産の親族間売買時の住宅ローンアドバイス実績はすでに300件以上熟し、金融機関からの信頼も厚い。
親族間で不動産取引するにあたり住宅ローン取り付けをどうしたらいいのかをYouTube動画で多数解説する活動も行う。
弁護士、司法書士、行政書士などの士業の立ち上げた親族間の問題を解決するための組織、一般社団法人結い円滑支援機構の立ち上げにも参画し現在は幹事も務める。
この記事の監修者
石井雄二 宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、親族間売買上級アドバイザー
不動産業界歴25年以上の間、さまざまな不動産関連の仕事に従事する中で宅地建物取引士兼ファイナンシャルプランナーとして1500名以上の方に住宅ローンのアドバイスを行う。コーラルではとても取得が難しいといわれる親族間売買上級アドバイザーとして月間10件以上、総計500名以上に住宅ローンアドバイスと取り付けを行う。金融知識、相続、住宅ローン問題等幅広い知識と業務経験を武器に、より多くのお客様の「人生にお役に立つ不動産運用の専門家を目指したい」との思いからコーラル株式会社に参画。
親族間で不動産取引するにあたり住宅ローン取り付けをどうしたらいいのかをYouTube動画で多数解説する活動も行う。
弁護士、司法書士、行政書士などの士業の立ち上げた親族間の問題を解決するための組織、一般社団法人結い円滑支援機構の立ち上げにも参画し現在は理事も務める。




