都心のマンションを子へ。親は住み慣れた生活圏の駅近マンションへ。家族の不動産資産を、次の世代へつなぐ新しい選択肢
「今の家は広すぎるようになった」
「老後を考えると、もう少しコンパクトな家に住み替えたい」
「でも、長年住んできた都心のマンションを手放すのはもったいない」
「子どもは都心で働いているけれど、住宅価格が高くてマイホームを購入できない」
「いずれ相続することになるなら、今のうちに不動産を整理しておきたい」
このようなご相談が増えています。
実は、このような親子それぞれの悩みを、一つの不動産取引によって解決できる可能性があります。
それが、
「親子間売買+親の住み替え」
という方法です。
親が長年所有してきた都心のマンションを子が購入し、親はその売却代金を利用して、現在の生活圏から大きく離れない駅近のマンションへ住み替える。
そして、都心マンションと住み替え先マンションの価格差を、親の老後資金や将来の資産承継に活用する。
これは単なる「親から子への不動産売買」ではありません。
親の住まい、子の住宅取得、老後資金、そして将来の相続までを一つの不動産戦略として考える方法です。
1.「親は都心の家」「子は住宅を買えない」という新しい問題
日本では、親世代と子世代の間で、不動産をめぐる悩みが大きく変化しています。
親世代には、
- 都心のマンションを所有している
- 住宅ローンはすでに完済している
- 子どもが独立して家が広すぎる
- 管理費・修繕積立金・固定資産税などの負担が大きい
- 老後資金をもっと確保しておきたい
- 将来の相続について考え始めている
という問題があります。
一方、子世代には、
- 都心で働いている
- 子どもの教育環境を変えたくない
- 現在は賃貸住宅
- 住宅価格が高くて購入しづらい
- 親の家を将来的に相続する可能性がある
という問題があります。
つまり、
親は「家を小さくしたい」
一方で、
子は「家を買いたい」
という、一見すると別々の問題が同時に存在しています。
ここに「親子間売買」という選択肢があります。
2.親子間売買とは?
親子間売買とは、その名前のとおり、
親が所有する不動産を子が購入する取引
です。
通常の不動産売買と同じように、売買契約を締結し、所有権を移転します。
例えば、
親が所有する都心マンション
1億円
を子が購入。
親はその売却代金を利用して、
4,000万円の駅近マンション
へ住み替える。
すると、単純化すれば、
1億円-4,000万円=6,000万円
の資金を、住み替え後に残すことができます。
この資金は、老後の生活資金、医療・介護への備え、預貯金、将来の資産承継など、家族の事情に応じて活用できます。
もちろん、実際には売買に伴う税金・仲介手数料・登記費用などが発生するため、単純に6,000万円がそのまま手元に残るわけではありません。
しかし、
「高額な不動産を持っているが、現金はそれほど多くない」
という親にとって、不動産を現金化しながら住み替えることには大きな意味があります。
3.ポイントは「親を遠くへ引っ越させない」こと
親子間売買を考える場合、単純に「都心から郊外へ引っ越せばいい」というものではありません。
特に高齢になってからの住み替えでは、
- 病院
- スーパー
- 銀行
- 駅
- 友人・知人
- 趣味や地域活動
- 子どもや孫との距離
など、これまで築いてきた生活環境を大きく変えないことが重要です。
そのため、コーラルでは、
「現在の生活圏から大きく離れない住み替え」
という考え方が重要だと考えています。
例えば、
- 中央線なら中央線沿線
- 総武線なら総武線沿線
- 田園都市線なら田園都市線沿線
- 小田急線なら小田急線沿線
というように、同じ路線や近い生活圏の中で住み替え先を探す。
目安として、
車で30分程度、電車で1時間以内
など、親子双方が無理なく行き来できる距離を考えます。
これなら、
「親が都心の家を手放して、遠くへ引っ越してしまう」
というイメージではありません。
むしろ、
「同じ生活圏の中で、親は家を小さくし、子は親の家を取得する」
という資産の組み替えです。
4.親子間売買+住み替えの基本的な仕組み
基本的な流れは次のようになります。
STEP 1
親が所有しているマンションの現在の価値を確認する
↓
STEP 2
子が購入できる資金・住宅ローンを確認する
↓
STEP 3
親子間で適正な売買価格を設定する
↓
STEP 4
親の新しい住み替え先を探す
↓
STEP 5
親から子へ売買
↓
STEP 6
親が駅近・コンパクトなマンションへ住み替える
↓
STEP 7
残った資金を老後資金や将来の資産承継に活用する
この一連の流れを、家族だけで個別に進めるのは簡単ではありません。
不動産価格だけでなく、
住宅ローン・税金・登記・財産承継・兄弟姉妹との関係
など、さまざまな問題を同時に考える必要があるからです。
5.実際にはどんなケースがあるのか?
ここからは、「都心の親」と「住宅を取得したい子」を想定したモデルケースをご紹介します。
※以下は仕組みを分かりやすく説明するためのモデルケースです。実際の取引では、物件価格、税金、融資条件、諸費用等を個別に確認する必要があります。
ケース1 中央区のマンションを子へ。親は吉祥寺へ
親
72歳の夫婦。
中央区・月島の駅徒歩5分、70㎡のマンションを所有。
市場価格は約1億円。
住宅ローンはありません。
子どもは42歳、年収850万円。都心勤務で、現在は賃貸住宅に住んでいます。
親は、
「今の家は少し広すぎる。老後を考えると、もっとコンパクトな家でもいい」
と考えていました。
一方、子は、
「都心で住宅を購入したいが、価格が高すぎる」
という状況でした。
そこで、
親→子へ9,500万円で親子間売買
を検討。
親は売却資金を利用して、吉祥寺駅徒歩5分の2LDK・4,500万円程度のマンションへ住み替える。
諸費用等を考慮しても、数千万円規模の資金を老後資金として残せる可能性があります。
このケースのポイント
親は都心から離れすぎず、子は都心の住宅を取得できる。
親子双方の「住まいの悩み」を同時に解決するケースです。
ケース2 新宿区のマンションを子へ。親は三鷹へ
75歳の親が、新宿区の駅徒歩6分、約8,500万円のマンションを所有。
子は45歳、年収750万円。
親は、
「新宿に住み続ける必要はなくなった」
と考えています。
そこで、
親→子へ8,000万円で売却。
親は三鷹駅徒歩4分、4,000万円程度の2LDKへ住み替えます。
売却価格と住み替え価格との差額から、諸費用を差し引いても、数千万円程度の老後資金を確保できる可能性があります。
三鷹なら中央線を利用でき、これまでの都心とのつながりも維持しやすくなります。
このケースのポイント
「都心→近郊」ではなく、「同じ中央線生活圏の中でダウンサイジング」
という発想です。
ケース3 渋谷区のマンションを子へ。親はたまプラーザへ
親は渋谷区の駅徒歩5分、約1億2,000万円のマンションを所有。
子は40歳、年収900万円。
渋谷勤務で、現在は賃貸住宅です。
親は、
「渋谷に住む必要性は低くなった。でも、子どもや孫とは近くにいたい」
と考えています。
そこで、
親→子へ1億1,000万円で売却。
親は、たまプラーザ駅徒歩4分、4,500万円程度の2LDKへ住み替えます。
親は住み替えによって住宅規模と住居費を圧縮しながら、売却代金との差額を老後資金として確保できます。
このケースのポイント
渋谷という都心の住宅資産を子へ移しながら、親は田園都市線沿線で生活を維持する。
という資産組み替えです。
ケース4 世田谷区のマンションを子へ。親は青葉台へ
73歳の親が世田谷区のマンションを所有。
市場価格は約9,000万円。
子は43歳、年収800万円。
渋谷方面に勤務しており、現在は賃貸です。
親は、
「今の家は少し大きい。もう少し管理しやすいマンションに移りたい」
と考えています。
そこで、
親→子へ8,500万円で売却。
親は青葉台駅徒歩5分、3,800万円程度の2LDKへ住み替えます。
売却代金と住み替え費用との差額から、老後資金として4,000万円前後を残せる可能性があります。
このケースのポイント
親は、
世田谷→青葉台
と生活圏を大きく変えずに住み替えます。
子は、
賃貸→世田谷の住宅取得
へ進むことができます。
ケース5 文京区のマンションを子へ。親は武蔵小金井へ
74歳の親。
文京区・駅徒歩6分、約9,500万円のマンションを所有しています。
子は47歳、年収700万円。
中央線沿線で勤務しており、現在は賃貸住宅です。
親は、
「文京区のマンションを一人で維持するより、駅近で生活しやすいマンションに住み替えたい」
と考えています。
そこで、
親→子へ9,000万円で売却。
親は武蔵小金井駅徒歩5分、3,800万円程度の2LDKを購入。
差額から諸費用等を差し引いた資金を、老後の生活資金として確保します。
このケースのポイント
親は、
文京区の高額住宅
から、
中央線沿線の駅近・コンパクト住宅
へ。
そして子は、
賃貸生活
から、
都心の住宅取得
へ。
親子それぞれに異なるメリットがあります。
ケース6 江東区のマンションを子へ。親は船橋へ
71歳の夫婦。
江東区の駅徒歩5分、約8,000万円のマンションを所有しています。
子は40歳、年収750万円。
東京駅方面に勤務しており、現在は賃貸です。
親は、
「東京に近い場所にはいたい。でも今の家は広すぎる」
と考えています。
そこで、
親→子へ7,500万円で売却。
親は船橋駅徒歩5分、3,500万円程度の2LDKへ住み替えます。
売却代金と住み替え費用との差額から、老後資金として3,000万円台を確保するイメージです。
このケースのポイント
江東区から船橋へ。
生活圏を大きく変えず、駅近住宅へ住み替えることで、
親の住み替え+子の住宅取得+老後資金確保
を同時に考えることができます。
6.6つの事例に共通しているもの
6つの事例には共通するポイントがあります。
それは、
「親の家を売って終わり」ではない
ということです。
親の都心マンションを、
子が取得する。
↓
親は、
同じ生活圏に近い駅近マンションへ住み替える。
↓
住宅価格の差額を、
老後資金として確保する。
↓
そして、
親の不動産資産を次の世代へ移していく。
つまり、
「売却」ではなく「資産の組み替え」
なのです。
7.親子間売買は「相続対策」として単純に考えてはいけません
ここは非常に重要です。
親子間売買だからといって、
「親子なら安く売っても大丈夫」
というわけではありません。
例えば、市場価格1億円のマンションを、
5,000万円で子に売却
した場合、売買価格と時価との差額について、贈与とみなされる可能性があります。
また、
- 譲渡所得
- 贈与税
- 不動産取得税
- 登録免許税
- 相続税
- 住宅ローン
- 他の相続人との公平性
なども考える必要があります。
そのため、
「相続対策だから親子間売買をする」
と単純に考えるのではなく、
「親子それぞれの10年後、20年後まで考えて、不動産をどう組み替えるか」
という視点が必要です。
税務については税理士、登記については司法書士、法律関係については弁護士など、必要に応じて各専門家と連携して進めることが大切です。
8.親子間売買とリースバックと何が違うの?
最近は、
「家を売っても、そのまま住み続けられる」
というリースバックも知られるようになりました。
リースバックでは、
親→事業者へ売却
↓
親はその家を賃借
↓
家賃を払いながら住み続ける
という形が基本です。
一方、親子間売買+住み替えでは、
親→子へ売却
↓
親は別の駅近マンションを購入
↓
親は家賃ではなく、自分の住宅を所有
という形を目指します。
もちろん、どちらが良いかは家庭によって違います。
重要なのは、
「家を売った後も、同じ家に住み続ける」
だけが選択肢ではないということです。
親が元気なうちに、
「今の家を子に譲り、自分はもっと暮らしやすい家に住み替える」
という選択肢もあります。
9.親子間売買とリバースモーゲージの違い
親の住み替えや老後資金を考える際、親子間売買やリースバックだけでなく、リバースモーゲージという方法も選択肢になります。
リバースモーゲージとは、現在住んでいる自宅を担保にして金融機関からお金を借りる仕組みです。一般的には、契約者が亡くなった後、または契約で定められた時期に、自宅を売却するなどして借入金を返済します。
自宅をすぐに売却する必要がないため、「今の家に住み続けながら資金を確保したい」という方にとっては、有効な方法となる場合があります。
一方、親子間売買は、親が所有する自宅を子に売却し、親自身はその売却代金を利用して、より暮らしやすい郊外や駅近のマンションなどへ住み替える方法です。
両者は、どちらも自宅を活用して資金を確保する方法ですが、仕組みと目的は大きく異なります。
リバースモーゲージは「家を担保にお金を借りる方法」
リバースモーゲージでは、親は自宅の所有権を維持したまま、その不動産を担保として金融機関から融資を受けます。
例えば、都心のマンションを所有する親が、リバースモーゲージを利用して2,000万円を借りた場合、親はそのマンションに住み続けながら資金を受け取ることができます。
ただし、次のような点には注意が必要です。
- 借入金であるため、契約内容に応じて利息が発生する
- 金利上昇によって返済負担や借入残高が増える可能性がある
- 不動産価格の下落によって、想定していた融資額を受けられない場合がある
- 年齢、年金収入、物件の所在地、築年数などに条件がある
- 子どもが将来その家を相続できるとは限らない
- 契約終了後に売却や一括返済が必要になる場合がある
また、リバースモーゲージには、契約者の死亡後に自宅を売却して返済するタイプや、相続人が現金で返済して自宅を残すことができるタイプなど、さまざまな商品があります。
そのため、「リバースモーゲージなら必ず子どもに家を残せる」「亡くなるまで返済しなくてよい」と一括りに考えるのは危険です。利用する際には、借入条件、金利、契約終了の条件、相続人の返済義務などを十分に確認する必要があります。
親子間売買は「家の所有権を子へ移す方法」
これに対して、親子間売買では、親の自宅を子が購入します。
例えば、親が都心のマンションを9,500万円で子に売却し、親はその売却代金の一部を使って、4,500万円の郊外の駅近マンションへ住み替えるとします。
この場合、親は住み替え後の住宅を確保しながら、売却代金から住宅購入費用や諸費用を差し引いた資金を、老後資金や生活予備資金として活用できます。
子は、親から購入した都心のマンションに住むことができ、通常の市場で購入するよりも、資金計画を立てやすくなる可能性があります。
さらに、売買が適正な価格で行われれば、単なる資金援助ではなく、正式な不動産取引として所有権を子へ移すことができます。
親子間売買とリバースモーゲージの主な違い
| 比較項目 | 親子間売買 | リバースモーゲージ |
|---|---|---|
| 基本的な仕組み | 親が子へ自宅を売却する | 自宅を担保に金融機関から借り入れる |
| 所有権 | 子へ移転する | 原則として親が維持する |
| 親の住まい | 売却代金で別の住宅へ住み替える | 原則として現在の自宅に住み続ける |
| 子の住宅取得 | 都心の親の家を取得できる | 子が家を取得するわけではない |
| 資金の性質 | 不動産の売却代金 | 借入金 |
| 返済 | 子の住宅ローンなど、契約内容に応じて返済 | 契約終了時に返済・売却が必要となる場合がある |
| 相続 | 売買後は子が所有者となる | 借入残高や契約条件が相続に影響する |
| 老後資金 | 住み替え後の残金を活用できる | 借入金として資金を確保する |
| 子どもの住宅問題 | 直接的に解決できる可能性がある | 原則として解決しない |
| 資産承継 | 生前に所有権を移転できる | 将来の相続時まで所有権が残る |
親子間売買の実効性が高いケース
親子間売買が特に有効なのは、次のような家庭です。
- 親が都心の高額なマンションを所有している
- 親は現在の家が広すぎる、または維持管理が負担になっている
- 親は現在の生活圏から大きく離れずに住み替えたい
- 子は都心で住宅を購入したいが、価格が高く購入できない
- 親には住み替え後の生活資金を確保する必要がある
- 将来の相続について、家族間で早めに整理しておきたい
- 兄弟姉妹がいるため、資産承継の公平性も考えておきたい
例えば、親が都心のマンションを9,500万円で子に売却し、4,500万円のマンションへ住み替えた場合、単純計算では差額の5,000万円が生まれます。
実際には、仲介手数料、登記費用、譲渡所得に関する税金、住宅ローンの残債、購入時の諸費用などを考慮する必要がありますが、それでも親にとっては、住み替えと老後資金の確保を同時に実現できる可能性があります。
子にとっても、都心の住宅を取得できることで、通勤や子育て、教育環境などを維持しやすくなります。
つまり、親子間売買は、親の資金問題だけを解決する方法ではありません。
親の住み替え、子の住宅取得、老後資金、そして将来の資産承継を一つの計画として組み立てられる点に、大きな実効性があります。
リバースモーゲージが適しているケース
一方で、親が現在の自宅を気に入っており、できるだけ長く住み続けたい場合には、リバースモーゲージが適していることもあります。
例えば、次のようなケースです。
- 現在の自宅から離れたくない
- 近隣の医療機関や買い物環境を維持したい
- 住み替えをせずに生活資金を確保したい
- 子どもがその家を取得する必要はない
- 借入条件や将来の返済方法を家族が理解している
- 金利や不動産価格の変動リスクを受け入れられる
ただし、リバースモーゲージはあくまで融資です。受け取った資金は売却代金ではなく借入金であるため、将来の返済や契約終了時の取り扱いを考えておく必要があります。
「資金を借りる」のか、「資産を組み替える」のか
親子間売買とリバースモーゲージを比較する際、最も重要なのは、資金の調達方法だけで判断しないことです。
リバースモーゲージは、現在の自宅を担保にして資金を借りる方法です。
一方、親子間売買は、現在の自宅を子へ移転し、親は自分の生活に合った住宅へ住み替える方法です。
そのため、親子間売買では、単に現金を得るだけでなく、
- 住宅の広さを適正化する
- 駅や医療機関に近い住宅へ移る
- 住宅の維持管理負担を減らす
- 老後資金を確保する
- 子の住宅取得を支援する
- 資産承継を早い段階で整理する
という複数の課題を同時に検討できます。
特に、親が都心の高額なマンションを所有し、子がその地域で住宅を購入できずにいる場合には、親子間売買は非常に合理的な選択肢となる可能性があります。
ただし、親子間売買にも確認すべき点がある
親子間売買は、家族間の取引だからといって、自由な価格で売買できるわけではありません。
市場価格と比べて著しく低い価格で売却した場合には、子への贈与とみなされ、贈与税が課税される可能性があります。
また、親に兄弟姉妹がいる場合には、将来の相続時に「なぜその子だけが都心の不動産を取得したのか」という問題が生じることもあります。
そのため、実行する際には、次の点を事前に確認することが重要です。
- 不動産の適正な売買価格
- 親の住宅ローン残債
- 子の住宅ローン審査
- 売買後の親の住み替え資金
- 譲渡所得税や贈与税の可能性
- 登録免許税、不動産取得税などの諸費用
- 兄弟姉妹との資産承継の公平性
- 売買契約書や金銭の授受記録
- 税理士、司法書士、金融機関などとの連携
親子間売買は、単に「親から子へ安く家を譲る方法」ではありません。
適正な価格で売買を行い、住宅ローンや税金、相続まで含めて設計することで、初めて家族全体にとって意味のある資産組み替えになります。
10.親子間売買は「老後資金対策」と「資産承継」を同時に考える方法
リバースモーゲージが「自宅を担保にして、今の生活資金を確保する方法」であるのに対し、親子間売買は「自宅を子へ移し、親は新しい住まいと生活資金を確保する方法」です。
どちらが優れているかは、家庭の状況によって異なります。
しかし、親が都心のマンションを所有し、子が住宅を購入できず、親自身も住み替えを考えているのであれば、親子間売買は、単なる不動産売却ではなく、
「親の住み替え」×「子の住宅取得」×「老後資金」×「資産承継」
を一体として考えることができる、実効性の高い選択肢となります。
大切なのは、親が今の家に住み続けたいのか、それとも住み替えたいのか。
そして、子に家を残したいのか、今の段階で所有権を移したいのかという点です。
家族の希望と資金計画を整理したうえで、親子間売買、リースバック、リバースモーゲージのそれぞれを比較することが、後悔しない選択につながります。
| 比較項目 | 親族間売買 | リースバック | リバースモーゲージ |
|---|---|---|---|
| 基本的な仕組み | 親の自宅を子などの親族が購入 | 自宅を第三者へ売却し、その後は賃貸で住み続ける | 自宅を担保に金融機関から借り入れる |
| 所有者 | 子などの親族へ移転 | リースバック事業者等へ移転 | 原則として親が所有 |
| 親は住み続けられるか | 原則、住み替えることを想定 | ○ そのまま住み続けられる | ○ 原則そのまま住み続けられる |
| 親の住み替え | ◎ 売却代金を使って別の住宅へ住み替え可能 | △ 原則として現在の家に住み続ける | △ 基本的には現在の家に住み続ける |
| 子の住宅取得 | ◎ 子が親の家を取得できる | × | × |
| 老後資金の確保 | ◎ 売却代金から住み替え費用を差し引いた資金を活用可能 | ○ 売却代金を一括で受け取る | ○ 借入によって資金を確保 |
| 資金の性質 | 売却代金 | 売却代金 | 借入金 |
| 返済義務 | 子が住宅ローンを利用すれば返済が発生 | 原則なし。ただし家賃の支払いが続く | あり。契約終了時等の返済方法を確認する必要 |
| 毎月の負担 | 親は新居の住宅費等。子は住宅ローン等 | 家賃を継続して支払う | 契約によって利息負担等が発生 |
| 将来の家賃上昇リスク | 基本的になし | あり得る | なし(ただし金利上昇リスク等あり) |
| 将来の所有権 | 子が所有者になる | 親は所有権を失う | 原則として親が所有 |
| 資産承継 | ◎ 生前に所有権を移せる | × 売却により自宅そのものは残らない | △ 将来の借入残高・契約条件を踏まえる必要 |
| 相続対策としての活用 | ○ 資産移転を生前から検討できる | △ 現金化されるため別途相続対策が必要 | △ 借入残高を含めて考える必要 |
| 兄弟姉妹との公平性 | 事前に整理する必要がある | 比較的整理しやすい | 相続時に問題となる可能性あり |
| 不動産価格の重要性 | 非常に重要。適正価格での売買が必要 | 売却価格と買戻し条件等が重要 | 担保評価額が融資額に影響 |
| 贈与税リスク | あり。著しく低い価格での売買には注意 | 通常の第三者売却とは異なるため個別確認 | 原則、融資なので売買による贈与とは異なる |
| 住宅ローン | 子の融資審査が重要 | 原則として売却時に既存ローンを整理する必要 | 商品ごとに融資条件が異なる |
| 親族だから簡単か | × むしろ慎重な設計が必要 | ○ 第三者との契約 | ○ 金融機関の条件に適合する必要 |
| 家族内での合意 | 非常に重要 | 親本人と事業者の契約が中心 | 親本人・金融機関・相続人等の確認が重要 |
| 向いている家庭 | 親が住み替えたい+子が家を買いたい | 親が今の家に住み続けたい+まとまった資金が必要 | 親が今の家に住み続けたい+資金を借りたい |
| 最大のメリット | 親の住み替え・子の住宅取得・老後資金・資産承継を一体で考えられる | 自宅を売却しても住み続けられる | 所有権を維持しながら資金を調達できる |
| 最大のデメリット | 価格・税金・融資・相続など設計項目が多い | 所有権を失い、家賃を払い続ける | 借入であるため、将来の返済・金利・相続を考える必要がある |
3つの方法を一言で整理すると
さらに記事では、表の下にこの3行を入れると非常に分かりやすいと思います。
| 方法 | 一言でいうと |
|---|---|
| 親族間売買 | 「家を子へ移し、親は住み替える」 |
| リースバック | 「家を売って、親はその家に住み続ける」 |
| リバースモーゲージ | 「家を担保にして、親はその家に住み続けながら借りる」 |
11.こんなご家庭は一度検討してみる価値があります
例えば、次のようなケースです。
□ 親が都心のマンションを所有している
□ 住宅ローンがほとんどない、または完済している
□ 子どもが都心で働いている
□ 子どもは現在賃貸住宅に住んでいる
□ 親の家が現在の生活には大きすぎる
□ 管理費・修繕積立金などの負担が気になる
□ 親は駅近のコンパクトなマンションへ住み替えたい
□ 親子で近い距離に住み続けたい
□ 将来の相続について考え始めている
□ 老後資金をもっと確保したい
このような条件が複数当てはまるなら、
「今の家をどうするか」だけではなく、「親子で不動産をどう組み替えるか」
を考えてみる価値があります。
12.コーラルが考える「親子間売買」の新しい形
コーラルでは、親子間売買を単純な「親から子への不動産売買」とは考えていません。
私たちが大切にしているのは、
親の住まい
子の住宅取得
親の老後資金
将来の資産承継
この4つを一緒に考えることです。
親の家を「いくらで売れるか」だけを見るのではありません。
その先に、
親はどこに住むのか。
子はどうやって購入するのか。
親にはいくらの老後資金が残るのか。
将来の相続をどうするのか。
まで考えます。
つまり、
不動産を売ることが目的ではなく、家族にとって不動産をどう活用するのが最も良いのかを考える。
それが私たちコーラルの考える親子間売買です。
13.「親の家を子に売る」という発想から、「家族の資産を組み替える」という発想へ
これからの高齢社会では、
「親が亡くなった後に相続する」
だけが不動産承継の方法ではありません。
親が元気なうちに、
親の住まいを小さくする。
子に都心の住宅を取得してもらう。
親は住み替えによって老後資金を確保する。
家族の将来の不動産を整理する。
こうした選択肢も考えられます。
もちろん、すべての家庭に親子間売買が適しているわけではありません。
住宅ローンの審査、売買価格、税金、親の生活資金、子の返済能力、兄弟姉妹との関係など、慎重に検討する必要があります。
だからこそ、
「売るか、売らないか」だけではなく、「家族にとってどの方法が一番良いのか」
を考えることが大切です。
14.コーラルは「親子の不動産の困った」に答えます
「親の家をどうするか?」
「子どもに家を買わせたいけれど、どうすればいいのか?」
「親は今の家を売って住み替えた方がいいのか?」
「老後資金を確保するにはどうすればいいのか?」
「将来の相続を考えると、今のうちに何をしておけばいいのか?」
不動産には、一つの答えしかありません。
家族によって、
最適な不動産の持ち方、住み方、売り方、承継の仕方は違います。
だからこそコーラルは、
「親子間売買」という一つの方法を押し付けるのではなく、親子それぞれの事情を伺いながら、不動産の組み替え方を一緒に考えます。
都心のマンションを子に取得してもらい、親は同じ生活圏の駅近マンションへ住み替える。
その結果、
親の住み替え
×
子の住宅取得
×
老後資金の確保
×
将来の資産承継
を一つの不動産戦略として考える。
それが、「親子間売買+住み替え+資産承継」
という、これからの時代の新しい不動産活用の一つの形です。
親子間売買について、こんなお悩みはありませんか?
- 親の都心マンションを子に取得してもらいたい
- 親は今の家を売って駅近のマンションへ住み替えたい
- 子どもが住宅ローンを組めるのか知りたい
- 親子間の適正な売買価格を知りたい
- リースバックと親子間売買のどちらが良いのか知りたい
- 将来の相続まで含めて不動産を整理したい
- 兄弟姉妹がいるため、資産承継についても相談したい
コーラルでは、こうした**「親子の不動産の困った」**についてご相談を承っています。
「売るべきか、住み替えるべきか、親子間売買にするべきか分からない」という段階でも構いません。
まずは現在の不動産とご家族の状況を整理するところから、一緒に考えてみませんか。
不動産の困ったに、答えを。
コーラル株式会社



